「ライブハウスを経営したら、実際どのくらい儲かるんだろう?」
音楽が好きな人なら、一度くらい自分のライブハウスを持つことを想像したことがあるかもしれません。
チケット代にドリンク代、さらに会場のレンタル料金まで入るなら、けっこう儲かりそうにも見えますよね。
ところが、ライブハウスには家賃や人件費だけでなく、防音、音響、照明など特有の費用もかかります。
そこで今回は、ライブハウスは何で稼いで、何にお金がかかるのかを中心に、経営の仕組みを見ていきます。
まずは、こんな疑問からです。
※以下の掲示板形式のやり取りは、記事内容を分かりやすくするために作成した架空の会話です。実際の5ch投稿ではありません。
掲示板風トーク①「ライブハウスって儲かるん?」
ライブハウスってぶっちゃけ儲かるん?
>>12
儲かるならもっと潰れずに残ってるだろw
客100人来てドリンク600円ならそれだけで6万やん
>>17
家賃「呼んだ?」
人件費「ワイもおるで」
電気代「忘れんな」
固定費ヤバくね?
それより毎回100人集める前提なの草
じゃあ出演者ってどうやって集めるん?
>>31
結局そこなんよ
箱作っただけじゃバンドは勝手に来ない
いきなり現実的な話になってきました(笑)。
ライブハウス経営を考えるとき、「チケット代×お客さんの人数」だけで売上を計算するのは少し早いです。
ライブハウスは何で儲けている?主な収入源
ライブハウスといっても、店側がイベントを企画する場合もあれば、主催者へ会場を貸す場合もあります。
そのため収入の仕組みは店舗やイベントによって異なりますが、主な収入源として考えられるのは次のようなものです。
- ホール・会場のレンタル料金
- 店側が企画するイベントの売上
- ドリンクやフードの売上
- 出演条件に基づく収入
- スタジオ利用など、ライブ以外の営業
「チケット代が全部ライブハウスの売上になる」とは限りません。
誰がイベントを主催しているのか、どのような契約になっているのかによって、お金の流れは変わります。
掲示板風トーク②「チケット代って全部店のもの?」
チケット5000円で100人来たら50万だろ?
普通に儲かりそうなんだが
その50万が全部箱に入ると思ってるのか
>>49
違うん?
主催者が箱借りてライブやってるパターンもあるだろ
なるほど
店は場所代もらうってことか
店企画のライブならまた話変わるしな
思ったより金の流れ複雑で草
ワイ「100人×5000円=50万円!」
経営「そんな簡単じゃないです」
ドリンク売上もライブハウスの重要な収入源
ライブハウスへ行ったことがある人なら、入場時にチケットとは別にドリンク代を支払った経験があると思います。
こうしたドリンク販売も、ライブハウスにとって大切な売上の一つです。
ただし、ドリンク料金や販売方法は店舗によって異なります。
「客数×ドリンク代」だけを見れば大きな金額に見えても、そこから家賃、人件費、仕入れ、光熱費などの支出があります。
売上と利益は同じではない、という当たり前の話がライブハウスでも重要になってきます。
ライブハウスは何にお金がかかる?
では支出側を見てみましょう。
ライブハウスでは、一般的な店舗にも必要な費用に加えて、音楽施設ならではの設備費が発生します。
- 物件取得費・家賃
- スタッフの人件費
- 電気代などの光熱費
- 防音・防振工事
- PAなどの音響設備
- ステージ照明
- 空調・換気設備
- 設備の修理・メンテナンス
- ドリンク・フードの仕入れ
特に大きな負担になりやすいのが、防音・防振・音響設備です。
大音量の音楽を扱うため、単に壁を厚くすればよいというものではありません。音だけでなく、ドラムやベースなどから建物へ伝わる振動への対策も必要になります。
ライブハウスの開業にはどのくらいお金がかかる?
ここは「○○万円あれば開業できる」と一律には言えません。
物件の広さ、立地、建物の構造、居抜きかスケルトンか、必要な防音性能、音響・照明設備のグレードなどによって大きく変わるためです。
実際の例として、東京・下北沢の「LIVE HAUS」が2020年に開業準備を行った際には、クラウドファンディングの説明で開業資金5,000万円として、物件契約1,400万円、基礎・防音・内装工事2,200万円、音響・照明・機材1,200万円、厨房機器200万円という内訳を公開していました。
別の取材時点では総額5,300万円に達したことも紹介されています。
もちろん、これはLIVE HAUSという一店舗の実例です。「ライブハウスを作るなら5,000万円必要」という意味ではありません。
防音工事会社の施工例でも、広さや建物構造、求める性能によって費用が変わるとされています。
つまり、ライブハウスは一般的な店舗以上に「どんな物件を選ぶか」が初期投資を左右しやすい業態と考えた方がよさそうです。
掲示板風トーク③「開業費ヤバくね?」
ライブハウス作るのってそんな金かかるん?
スピーカー置いてステージ作れば完成じゃないんか
>>91
近所「よろしくニキーwww」
防音忘れてて草
ドラムの振動とかもあるから壁だけじゃダメなんじゃね?
音響も照明も空調もいるぞ
ワイの開業資金100万円、無事終了
居抜き探したくなる気持ちは分かった
ライブハウス経営で難しいのは「箱を作った後」かもしれない
設備を整えてライブハウスが完成したとしても、それで経営が成立するわけではありません。
ライブを開催するには出演者が必要です。そしてイベントを成立させるには、お客さんにも来てもらう必要があります。
つまりライブハウスは、出演者と観客の両方を継続的に集める必要があるビジネスです。
どれだけ立派な音響設備を入れても、イベントが入らず稼働日が少なければ、家賃などの固定費は発生し続けます。
反対に、「この箱でライブをしたい」「このライブハウスなら観に行きたい」と思ってもらえる場所になれば、それ自体が強みになります。
掲示板風トーク④「結局どうやって客と出演者集めるん?」
結局いい音響入れればバンド集まるんじゃね?
機材だけで毎日出演者埋まるなら誰も苦労せんだろ
じゃあ営業するの?
ブッキングする人がいる理由考えたら分かる
ライブハウスって音楽の仕事だけど営業力も必要なんやな
>>140
むしろ経営するならそっち重要まである
出演者集める
↓
客集める
↓
また出演してもらう
これ延々やる感じ?
店「そうだぞ」
ドリンクを提供するなら営業許可にも注意
ライブハウスで飲食物を調理・提供する営業を行う場合には、営業形態に応じた食品衛生上の手続きも確認する必要があります。
東京都では、食品を調理したり、設備を設けて客に飲食させたりする営業は「飲食店営業」の対象として案内されています。
必要な手続きや施設基準は営業内容や地域によって確認が必要なので、物件を契約して工事を始める前に、所在地を管轄する保健所などへ相談しておくのが安心です。
結局、ライブハウス経営は儲かる?
ここまで見てくると、「ライブハウスなら簡単に儲かる」とは言いにくいことが分かります。
収入源は一つではありませんが、その一方で家賃、人件費、光熱費、防音、音響・照明設備、メンテナンスなど多くの支出があります。
さらに、出演者とお客さんの両方を継続的に集めなければなりません。
一方で、ホールレンタル、店企画イベント、ドリンクなど複数の収入源を組み合わせられるのもライブハウス経営の特徴です。
そのため、「ライブハウスは儲かる・儲からない」と一括りにするより、固定費をどこまで抑えられるか、どれだけ稼働させられるか、出演者や観客に選ばれる場所を作れるかを考える方が現実的です。
最後にもう一言
結論
音楽好きだけじゃ経営できないってこと?
音楽好き+商売できる人が強そう
あと人脈
あと金
急に現実に戻すなw
まとめ
ライブハウス経営には、会場レンタル、イベント、ドリンクなど複数の収入源があります。
その一方で、防音・音響設備などライブハウス特有の初期投資に加えて、家賃、人件費、光熱費などのランニングコストも必要です。
そして忘れてはいけないのが、ライブハウスは建物を作って終わりではなく、出演者とお客さんが集まり続けて初めて成り立つということです。
次回は、今回の記事でも話題になった「ライブハウスの開業資金はいくら必要なのか?」を、もう少し詳しく掘り下げていきます。
※本記事の掲示板形式の会話は、実際の5ch投稿を転載したものではありません。公開情報やネット上で見られる意見などを参考に、記事内容を分かりやすく紹介するために編集・作成した架空のやり取りです。

